アーサナ
春夏秋冬の鮮明な日本国も
いよいよ熱帯の強い国になってきたように感じている人も少なくないでしょう
季節・気候が変わる度に動植物達もそれに見合った変化を遂げてきた歴史があるように
ここからまた変化を必要とされいるのを察して動き出している動植物達を想像すると
動物である人間の私達も準備し変化しなくてはならない
そう
気候変化に ” 適応 ” するために
だから今 改めて
ヨーガのアーサナに注目すべき
アーサナと呼ばれる身体のポーズを練習するのがヨーガであると考える方もいまだに少なくない
しかし実際にはヨーガはアーサナを含めた8つの段階 ( アシュタンガ ) から成り立っている
いわゆるアシュタンガヨーガの教室はこの8つの支則の各段階を組み込んだヨーガのことをいい
8支則の最終段階であるサマディ ( 至福 ) に達することが目標とされている
アーサナ ( asana ) とは 「 座法 」 を意味するサンスクリット語
いわゆるヨーガのポーズとは 「 地に着き 地と結びつく姿勢 」 のこと
このアーサナは8支則の中のプラーナヤーマ( 呼吸法 )やディヤーナ( 瞑想法 )と組み合わせることで はじめて精神を高める行法として完成されるもの
習得への道のりは非常に長い
私自身もハタヨーガと向き合ってまだ15年の練習生だ
実質的にアーサナはハタヨーガの一部で
「 ハ=太陽 タ=月 」
ハタヨーガとは全身を循環しているエネルギー ( プラーナ ) を利用する行法
教義の非常に広い範囲を指している
言葉そのものは対極にある2つの世界を一つにするといった意味で陰陽の中国の歴史と交わる点も多い
ハタヨーガは精神的な目標に向かって身体的な鍛錬を行うヨーガ
身体から精神を超えていくようアプローチするこの方法には
身体のポーズや呼吸法のコントロールといった「 浄化の行法 」がほとんどを占める
つまりアーサナは至高の意識と結合するためのツールとして身体を利用しているというふうに思うといい
至高の意識といった少し難解な不透明なものでなく
単純な視覚的イメージから想像してほしい
アーサナという身体をひねり
呼吸に意識を集中させる動作の連続
そして継続は内臓と血液を浄化させ全身に健康をもたらす
これはつまり瞑想が行える身体を準備しているということ
身体を動かすことによって体内のエネルギーが活性化されると
心は静かで落ち着いた状態になるのをご存知だろうか
こうして初めて呼吸法:プラーナヤーマの扉に手をかけることになる
なんと時間と反復の必要なことか
その先に内側の奥深くにある自己を( 至福の意識 )発見することになる
アーサナはヨーガの世界に入る第一歩
そうして扉は次々に開かれていく
ここまでくるとなんとなく感覚的にでもわかるだろうか
アーサナは繰り返しても繰り返しても飽きる 慣れるというものはない
呼吸のコントロールとポーズの動きが効果的に誘導された時その純度が高められる
集中して行うことは
感覚を研ぎ澄ますためではなく感覚を鎮めるため
こうして心身が整い瞑想準備が整い
その結果にサマディへと到達する道が現れるという流れ
これがヨーガというもののひとつの側面である
今日ここで伝えたいのは
悟りを求めようという提案ではない
今を生きることに目的を置いてみてはどうかという提言
目的のひとつの要素としてヨーガほど未来を明るく照らすのに適したものが他にはないからだ
地球の変化
季節の変化
時代の変化
年齢の変化
継続的なアーサナの練習は老廃物の蓄積を防ぎ内臓を浄化しやすいサイクルへと誘導する為、身体の適応力をあらゆる場面で高めてくれる
変化に強い身体をもたらす
1つのポーズでいい
注意深く呼吸とポーズを連動させる
2つのポーズ行うのであればポーズとポーズの間の連動を確実に滑らかにすることだ
今こそアーサナの時代
今日こそヨーガをすべき
– YOGA AT HOME –
Naoko Kawamata
ライター:川又尚子
ヨガを意識した暮らしをスタートさせたのは15年前。“yoga at home"=“ヨガを日常の習慣にすることがその人の美しさを引き出す”という考えのもと、インストラクターとして「TANMATORA YOGA」を主宰。自宅のある葉山を拠点に、ヨガの土台づくりとなるclass. workshop. eventを鎌倉・東京・関西で開催。また漢方、SPICE、お香など、日常のヨガをサポートするプロダクトを販売する「MUNDUS」(ムンドゥス) のオーナーでもある。女性たちが、Family Firstを優先にしながら気持ちよく仕事ができる環境づくりを軸に、女性が元気な社会づくりに取り組む“MUNDUS Project"として、長期的ビジョンをもって活動中。
2017年長女を出産
2020年長男を出産