SMITA EVENT・
COLUMNスミタイベント・コラム

助けはどれほど必要? 

Hey siri 今日の天気を教えて!
アレクサ 音楽を聞かせて!

今朝も我が家ではAIが的確に助けてくれる

3歳の娘は
Hey siri 音楽を止めてと得意げだ

でも私なんかはやはり自分で雲の厚さを目で見て
風の動きでこちらに雨雲が流れ着きそうかを想像しないと
今日1日の天気予報を知った気になれない

時代の違いとはいえ

娘はこれらを想像すること
調べるという手間を持つこと
知恵を育むこと
知識を重ねる経験

助けられた事で失われていくことも確実にある

子供が発熱した時なんかは
今はおでこにシートを貼ってしまう

昔は氷水に浸したタオルをおでこに置いて
寝返りをうって落ちればなおして
冷たくなくなればまた氷水に浸して と
繰り返す手間と時間の中に生まれる温もりや
人に渡る「気」のようなものもあった

子供にとっては安心という最も効果的な薬だ

忙しいママにとって
準備も手間もない
寝返りをうっても外れないシートは確かに便利だ

でもここでもまた
便利に助けられた事で失われていくことも確実にある
人の気配や温もりで癒される本当の意味の「 手当て 」はどこにいくのだろう

助かるな
便利だなと思うものは多くの場合

知恵を使う時間を
工夫する努力の時間を
人の手がもたらすチカラを
子供達から引き離すことにもなるだろうと思う

そんな日常を観察していると
AIに関わらず
あらゆる場面において
子供達に助けはそんなに必要ないことに気がつく

親は字の如く
木のように立って見ている

大きな木でありたい

思わず手を
思わず口を
そんな場面もあるだろうが

植物と同じように

一度芽吹いた種は
太陽と水が与えられれば


育つのだ

そして育つ過程 
生き方は多様であるからこそ美しいのだ

このことを改めて胸に止めておきたい

 

Naoko Kawamata

TANMATORA YOGA
HP | www.tanmatorayoga.com

MUNDUS
HP | www.mundusprojects.com

ライター:川又尚子

ヨガを意識した暮らしをスタートさせたのは15年前。“yoga at home"=“ヨガを日常の習慣にすることがその人の美しさを引き出す”という考えのもと、インストラクターとして「TANMATORA YOGA」を主宰。自宅のある葉山を拠点に、ヨガの土台づくりとなるclass. workshop. eventを鎌倉・東京・関西で開催。また漢方、SPICE、お香など、日常のヨガをサポートするプロダクトを販売する「MUNDUS」(ムンドゥス) のオーナーでもある。女性たちが、Family Firstを優先にしながら気持ちよく仕事ができる環境づくりを軸に、女性が元気な社会づくりに取り組む“MUNDUS Project"として、長期的ビジョンをもって活動中。
2017年長女を出産
2020年長男を出産